イメージボイスと違うキャスティングでも声優さんの演技の凄さに思わず「これはこれでアリかな?」と思わされてしまいました。堀川りょうさんの晴明もドラマCDより若返った感じで悪くなかったし。でも、石州斎がアレでOKなら、観樹も勝田詩織さんに演じてもらっても問題なかったんじゃ……なぜ絵理役の平井まみさんに二役やらせたのか理解に苦しみます。更に私見を述べさせてもらえば、フルボイスというからには武(含む前世)のボイスもオン・オフ機能付きで入れておいて欲しかったですね。ボイスがないせいで武の一部の台詞の読みが分からなかったのがとても残念です。
あと、トゥルーエンドルートでの「御門皇武鴛鴦命(みかどすめらぎのたけるえんおうのみこと)」がなぜか「えんおうのみこと」とだけ録音されているのは主人公のネームチェンジ機能があったコンシューマ時代の名残でしょうか? こんな大事なところでのチョンボはイタいですね。まあ、他にも【万葉エンド―久遠の絆と時の降る明日の庭】ルートの最後のほうで勝田詩織さんが「ホレ直しちゃったわよ、武くん。後で先生が慰めてあげるからね(はあと)」を「……先生が褒めてあげる……」と思い切り言い間違ってたり、再臨詔編で堀川りょうさんが「……その身を消し炭と化して……」を「……消し、灰と……」と言い間違ってたりイタいミスは存在するのですが。細かいところでは太祖の台詞「『鍵』が『欲』に満ちればすなわち、……」が「……満ちすれば……」と言い間違われてたりも。この辺りはできれば修正パッチを配布して欲しいですね。
長くなったので後は簡潔に。
再臨詔エンディングのムービー、私は元々再臨詔エンド肯定派なのでこれはこれでありかと思いました。でも、欲を言えば途中に回想シーンだけでなく太祖との戦闘シーンを思わせるカットも挿入して欲しかった気もします。あと、ラストの武が妙に面長で目が小さくまるで『ミッシングパーツ』のキャラみたいでした(笑)。
コンシューマ版未使用CGの追加は非常に嬉しいのですが、入れるタイミングがおかしいのもありますね。綾の解けたはず結い髪が次のシーンでまた結い上げてあったり。綾との1夜目でなく2夜目(そのままフェイドアウトして翌日のシーンに移行する)に挿入するだけで解決する問題なので、これも修正パッチに期待したいところです。沙夜先生のもまるで浴衣を着たり脱いだりしてるみたいでちょっと引っかかるけど、あまり気にしなくても良いかと(笑)。あと、『〜THE ORIGIN』から追加されたと思われる立ち絵の表情に違和感があるのが混じってますね。個人的には、着崩した綾(『〜THE ORIGIN』からの流用ではなく新規描き起こしかも?)に非常に違和感を感じました。
新規ショートストーリー「残念な儀式編」ですが、正直いただけませんね。ボイスが付いたからこそのお遊びでしょうが、まさに残念な出来で再臨詔編プレイ前に見ておいたから良かったようなものの逆の順番で見てたら私ゃプチ切れてたかも。せっかくシナリオを追加するのであれば、もっと気の利いたネタがいくらでもあったのでは? まあ、それなりに面白かったのは認めますが、どこか自己満足的でファンサービス向きな内容じゃない気がしました。
いろいろ述べましたが、総合的には非常に良かったので更なる改良を加えてXbox360辺りへの再移植に微かに待します(笑)。
※F・O・G公式掲示板「Full On BBS」への投稿を元に若干整理してあります。長文失礼いたしました。